企画展

ファッション図鑑展

ルネ・ラリック没後80年
箱根ラリック美術館開館20周年

企画展開催のご案内

2025年3月22日(土)〜11月30日(日)

120 年の時を超えてモードが香る
ルネ・ラリックが手がけた服飾アイテムを一堂に――。

19世紀末から20世紀初頭、ルネ・ラリック(1860-1945)の名は独創的なジュエリー作家としてフランス国外にも知られていました。しかしその作品の幅は実に広く、飾り襟やハンドバッグなどバラエティーに富んだ“服飾品”を数多く残しています。
新たな世紀に先駆けて開催された1900年のパリ万国博覧会で、ラリックはジュエリー部門の総責任者を務めました。ファッション部門でその任を務めたトップデザイナー、ジャンヌ・パキャン(1869-1936)とは、後年に意外な接点も生まれます。当時パキャンらがリードした女性のモードは、流行の装飾様式“アール・ヌーヴォー”と調和する曲線的なラインのドレスでした。多くの女性がその流麗なシルエットにふさわしい、くびれたウエスト作りに励みました。健康を害するほど締め付けるコルセットから女性が解放されるのは、第一次世界大戦(1914-1918)を経た1920年代です。一転して装飾の流行が直線的な“アール・デコ”様式に移ったその頃、ラリックはすでにインテリアを中心にしたガラス製品の量産に大きく舵を切っていました。デビュー初期に集中していたオーダーメイドの服飾品は、細いウエストにエレガンスを求めたアール・ヌーヴォーの装いとまさに符合するものです。
開館20周年を迎えた箱根ラリック美術館の企画展では、所蔵するラリックの作品をファッションの視点からピックアップし、図鑑形式でそのアイテムを紹介します。
またルネ・ラリック没後80年を記念し、彼が活躍した20世紀初頭のシルエットのドレスを復元制作しました(※写真右)。展示のハイライトとして、これに作品の着装を初めて試み、ファッションにおけるラリックのリアリティーに迫ります。服装の歴史にまつわるエピソードも交え、アール・ヌーヴォーの服飾がわかる当館厳選の18のアイテムを、図鑑をめくるようにご覧ください。
 

【ドレス制作者からのコメント】

今回のドレス制作にあたり、参考文献にあるコットンボイル地やレース地等、当時を感じさせる素材は入手困難のため、綺麗なシルエットの復元を重視して、薄地のシルククレープデシンを素材に選びました。

ドレス制作協力 杉野服飾大学 特任講師 相場千枝

 

本展で展示されたレプリカ衣装 2 点は、19 世紀末に流行した「アール・ヌーヴォー」と呼ばれる様式の影響を受けたもので、細いウェストと「S」の字を描くように流れるシルエットを特徴としています。

着付け協力 杉野服飾大学 服飾文化学科講師 菅野ももこ

(写真右 ドレス着用アイテム) 飾り襟「アザミ」1905-1906 年頃、ブローチ「小葉の輪」制作年不詳
ベルトバックル「麦の穂」1900 年頃、ハンドバッグ「フジとクワガタソウ」1901-1903 年頃

▲ブローチ
「樹冠の中の女」
1900-1902 年頃

▲コサージュブローチ
「バラ」
1902-1904 年頃

▲ハンドバッグ
「フジとクワガタソウ」
1901-1903 年頃

▲ハットピン
「ケシ」
1898-1899 年頃

▲ネックレス
「スカラベ」
1912 年


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ルネ・ラリック没後 80 年 箱根ラリック美術館開館 20 周年

【ルネ・ラリックのファッション図鑑】

開催期間:2025年3月22日(土)〜11月30日(日)

会場:箱根ラリック美術館 2階企画展示室
 

主催:箱根ラリック美術館
企画監修:奥野良江
協力:(学)杉野学園ドレスメーカー学院 神戸ファッション美術館 (株)アディスミューズ/アトリエ ohana
 

箱根ラリック美術館
開館時間:9:00〜16:00 (美術館入館は 15:30 まで)
Hakone Emoa Terrace :9:00〜17:00 (お食事 L.O. 16:00/ドリンク L.O. 16:30)
休館日:毎月第3木曜日定休(但し8月は無休) ※臨時休館の場合あり、最新情報は公式ホームページをご覧ください。
入館料:大人 1500 円/大・高生・シニア(65 歳以上)1300 円/中学生・小学生 800 円
    ※レストラン、パティスリー、ミュージアムショップは入場無料
所在地:〒250-0631 神奈川県足柄下郡箱根町仙石原 186 番 1
TEL:0460-84-2255
 

箱根ラリック美術館公式サイト https://www.lalique-museum.com/